Part 1 :
8月21日発売の「フライデー」(講談社)9月4日号において、8月15日付での「グラビア業からの引退」を表明したグラビアアイドル・仲村みう。現在発売中の「ヤングマガジン」(講談社)など、今でも多数の雑誌で表紙やグラビアを飾っているほど人気のある彼女が、わずか18歳でなぜ「グラビア引退」なのか? 妊娠? 結婚? それともまさかの......!?
14歳で芸能界入りし、これまで数々の話題を振りまいてきた彼女に、その真相を直撃した。
──ズバリ、なぜグラビアを辞めようと?
仲村みう(以下、仲) もうグラビアでやりたいことはやり切ったなって思ったんです。このままダメになるまでズルズル続けるのはイヤだから、今のいい時期のうちに辞めておこうかなって。「CONTINUE」(太田出版)でコラムを書いたりと文筆業もやらせていただいて、自分の中で良い感触もあったので。悔いはないです。仲村みうにしかできないこと、例えば写真集『制服放浪記』(07年7月発売、ワニブックス)でのファンの方のお宅での水着撮影だとか、特殊なこともさせてもらったし、楽しかったですよ。
──「18歳でグラビア引退」というのは、アイドルとしてかなり早いですね
仲 なんでもフライングして生きていきたいんです。いつでも私はフライング人生なので。14歳でグラビアデビューした時もそうだったし、いつも周りにいる同い年の誰よりも先に進んでたいんです。だから、グラビア引退もフライング気味にしたくて。
──以前から時期は決めてた?
仲 はっきりは決めてなかったけど、ハタチ前には、って考えいて。それはデビューした頃からです。8月15日という日付は、ちょうど4年前に今の事務所の人に初めて会った日でもあるんですよ。
──ファンの中には、まだまだ仲村さんのグラビアを見たい、という人もいると思います。
仲 それはグラビアでしか見れないことなのかな、と思います。グラビア以外でも見せ方はあるんじゃないかなって。まだそれがなんなのか、具体的にはわかってないですけどね。グラビアという手法だと、私の場合、自分を最も良く見せられるのがハタチまでだと思ってるんです。そしてそれは、ファンの方々もキレイなままの私を記憶として保存してくれる年齢なんじゃないかなって。やり続けていたらきっと、「あの頃のが良かったな」って言われる時が来るから。
Part 2 :
──もしかしたら、「これを機に結婚?」という噂も広まりそうですが。
仲 いやいや、私の場合、その前に「妊娠か!?」って言われますよ(笑)。むしろ「もう結婚してます! 子ども2人もいます!」って言っちゃおうかな、とか(笑)。でも、いろいろ言われちゃうんだろうなー。何を言われても気にしないようにします!
──「AVデビュー?」とも噂されそうですね。
仲 いやいや、絶対ないですから!! でも、絶対「MUTEKIでデビュー!?」とかって言われますよね。それには、「もう出ました」って答えます(笑)。【編註:09年3月発売のイメージDVD『聖少女-MUTEKI未成年』(アイドルファクトリー)のこと】 いやでも、AVはほんとにないので大丈夫ですよ!! それにしても、グラビアをやめるってことで、こういう発言を自由にできるっていうことが何よりも嬉しくてしょうがないんですよ! 何を言っても怒られない。グラドルって、一応世間的に言っちゃいけないことってあるじゃないですか?
──今までも、結構自由に発言してたイメ-ジがあったんですが......。
仲 でも、それなりに気を使ってたんですよ?(笑)
──グラビアを続けながら、並行して文筆業もやっていくという選択肢はないのでしょうか?
仲 どっちもやろうとしたら、いずれ両方失うことになると思うんです。アイドルという肩書きに文筆業が付随するのなら、アイドルがダメになった時に文筆業もダメになっちゃう。逆も同じ。それに、どっちもやっていくと、たぶんどこかで自分がいっぱいいっぱいになっちゃう気もします。
Part 3 :
──不安はないですか?
仲 はい! なるようになるかなって。私、まだ若いと思うし。だから、今の時点でそこまで今後のことが定まってなくてもいいんじゃないかな、とも思います。私、わりとなんでもスパッと止めちゃうほうなんですよね。ゲームでもそう。クリアできてなくても、それ自体には悔いはないんです。「自分は、できてここまでだったんだ」って、諦めをつけるのが早い。自分の中のそういう「衝動」だけは信じてます。それだけでなんとかやっていける自信もあります。
──具体的に、文筆業以外にもやりたいことが?
仲 書きものの仕事をやりつつ、ほかにやりたいことを見つけていきたいですね。女優や歌手の方向に進むのかも、今は特に決めてないです。やめると明確に決めたのはグラドルだけで、皆さんがかまってくれる限りは(笑)、人前に出て存在し続けたいです。
──ご自身もアイドル好きで有名な仲村さんですが、今後は「アイドル」ではなくなってしまうんでしょうか?
仲 もともとアイドルって気はさらさらないですけど(笑)。世間的には私はグラドルだと思うんですけど、「アイドル」みたいなそんなかわいいもんじゃないです。アイドルって呼んでいただくのは嬉しいけど、でも明らかに私のこの性格は「アイドルじゃないだろ!」って思います。アイドルっていうのは、もっと完璧な人のこと、尊いものなんです! 私がアイドルなんて、夢のまた夢ですよ。
Part 4 :
──では、今後の肩書きは?
仲 「自由人」とか「なんでも屋さん」とか?(笑)
──ご自身のグラビアのキャリアの中で、やってよかったと思えるお仕事はありますか?
仲 どれかひとつを取り上げて、良かったとか悪かったとかっていう仕事はないんです。常に満足しないで向上心を持ってやってきたから......。でもしいて言えば、そもそもグラビアを始められたこと自体、ですかね。誰にもできる経験じゃないし、いいタイミングでU-15ブームに乗れたし、児童ポルノ法が話題になる直前に自分の年齢がU-17じゃなくなったし(笑)。運が良かったなって思います。やり残したこともないです!
──グラドルを4年間やって、自分の中で変わったなって思うところは?
仲 大人になりましたよー。私、ロケが大嫌いなんです。周りの大人が浮かれてるのがイヤで......(笑)。私って普段からあまり食べないんですね。なのに「みうちゃんどうしたの? 食べて食べて」って心配されて、勧められると食べなきゃいけなくなるから。昔はそれでも食べなかったんですけど、今はちゃんとその食べたくないご飯を食べるようになりました(笑)。
──すぐに「グラビア復活!!」なんてことはないですか?(笑)
仲 いまのところ、全然考えてないです!!
──では最後に。仲村さんにとって「グラビア」とはなんですか?
仲 私にとってグラビアとは、「惣流・アスカ・ラングレー」です! 「もっと私を見て!」って言ってるクセに、心の中では「私の心を覗かないで!」って叫んでる。そういう矛盾した存在ですね。でも、ほんとにやって良かったと思ってます。誰でもできるわけじゃないから。フライング人生として、いい経験ができたかなって。
(取材・文=岡島紳士[
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